


製品の原料採取から製造、使用、廃棄に至るまでのライフサイクルのすべての段階における環境負荷には、エネルギーや原材料等の資源の使用、または温室効果ガスや廃棄物の排出等があります。 製品のライフサイクルにおける環境負荷を低減するため、当社のサプライチェーンを含む事業活動(研究開発・設計~調達~生産~物流~販売~廃棄)のすべての段階において環境取り組みを進めています。
当社の事業活動である低燃費車・エコカーの研究開発、市場投入や汎用エンジンの燃費改善、および複合材技術による航空機の軽量化等は低炭素社会構築に寄与すると考えています。また、事業者としてCO₂排出抑制の取り組みも進めています。2014年に移転を予定している新本社ビルはCASBEE※1のSクラスを目指しています。
当社は、事業活動における環境リスクを低減する環境リスクマネジメントに取り組んでいます。危険物の貯蔵や塗装関連設備、排水設備等の区分ごとに環境設備基準を定め、漏洩等の環境リスク低減を進めています。
工場敷地境界付近で完成車確認走行を始めるにあたり騒音影響を評価し、外観や工場緑地も考慮した防音壁を設置しました。これにより17~18dBの防音効果がありました。


当社では、環境方針や環境ボランタリープランの目標を達成するために、全社統合EMSと環境委員会の2つを軸に、組織横断的に富士重工業グループの環境管理体制を構築しています。環境担当役員が全社統合EMSの代表と環境委員会の委員長を兼務し、年2回定期的にレビューを実施しています。全体の進捗および取り組みの方向性を総合的にマネジメントすべく活発に環境保全活動を推進しています。
■ 富士重工業グループの環境管理組織体制(2012年3月現在)
当社は、富士重工業グループ全体の環境管理体制構築にも積極的に取り組み、環境マネジメントシステムを事業所、お取引先、国内外の連結生産会社、国内外のスバル販売特約店において構築し、外部認証等を取得しています。特に、2011年3月には、メーカー系自動車販売店では国内初となる全販売特約店44社・全477拠点のエコアクション21認証取得を完了しました。また、当社の北米生産拠点であるSIAでは、2012年6月にエネルギーマネジメントシステム(EnMS)の国際規格である「ISO50001」認証を、米国内の自動車生産工場として初めて取得しました。現在も積極的に活動を進めています。
他にも、富士重工業グループとしてグローバルな事業活動を通じ、サプライチェーンにおけるグリーン調達、当社9事業所の統合環境マネジメントシステム(EMS)などの環境経営にも取り組んでいます。今後は海外も含めた取引先へ、環境マネジメントシステムの構築と環境負荷物質削減を要請するグリーン調達をさらに推進していきます。

当社は各事業所周辺地域の方々とのかかわりを大切に考え、コミュニケーション窓口を設けています。また、ステークホルダーの皆さまに安心し信頼していただける企業となるべく、CSRレポートやインターネットなどさまざまな形で環境情報の発信を行っています。他にも、群馬製作所のスバルビジターセンターには当社の環境取り組みを紹介する「リサイクルラボ」を設けているほか、宇都宮製作所、埼玉製作所にも廃棄物リサイクルを中心とした環境取り組みの様子を紹介する展示スペースを設けています。



環境に関心のあるさまざまなステークホルダーに直接お会いし、当社の環境に対する取り組みを紹介できる貴重なコミュニケーション機会として、毎年エコプロダクツ展に出展しています。当社ブースへお寄りいただいた方々からは、「スバル車をつくっている富士重工業が自動車以外で活躍していることを初めて知った!」という驚きの声を多くいただきました。普段間近で見ることの少ないエコな製品を実物や映像で紹介し、当社の幅広い環境取り組みをアピールしました。

当社では、児童向けのコミュニケーションツールとして、これまでビジターセンターを訪れた児童を対象に「スバルのクルマができるまで」という冊子と、小学校高学年の児童を対象にした「スバルの社会・環境への取り組み」という児童向けCSRレポート、そして生産工場の様子をweb上で学べるように工夫した「ファクトリーストーリー」などを用意していましたが、2012年度よりそれらを統合した新しい児童向け冊子を発行しました。
これまで工場見学に訪れた方々からいただいたご意見を反映し、当社のクルマづくりをより分かりやすく、さらに環境に配慮した取り組みや工夫などの情報を充実させた冊子としました。

当社では、環境問題への取り組みを企業の社会的責任として捉え、各階層・各業務に応じたさまざまな環境教育を実施しています。
2011年4月には、自動車部門の新入社員199 名に対し、「新入社員環境保全教育」を実施しました。講師を務めた環境課の担当者から、地球環境問題やスバルの環境方針・環境保全活動について、一人ひとりが取り組むことが大切であることを事例を含めて説明しました。
また、ISO14001環境マネジメントシステムの内部監査体制および各職場の環境保全活動の強化に向け、「ISO14001内部監査員養成セミナー」を開催しています。このセミナーでは、外部から講師を招き、参加者は2日間にわたり内部監査員候補としての知識を習得しました。バリューチェーン全体での環境配慮を進めるため、関連企業からの参加者を含めた研修として実施しています。今後もさらなる環境教育・啓発を進めていきます。

2011年12月に、本社の全従業員約700名が社内eラーニングシステムを使って、環境保全教育とその理解度テストを実施しました。

当社は環境方針に基づき、「生物多様性民間参画ガイドライン(環境省)」や「経団連 生物多様性宣言 行動指針とその手引き(経団連)」等を参考に、生物多様性保全に取り組みます。
米国におけるスバル販売会社であるSOAでは、地元のRutgers大学と地域の土壌保護団体と共同でSOA本社の敷地内に「Rain Garden」を設けました。そこには、州から環境保護に貢献すると認められた植物が従業員の手で植えられており、雨水が浸透すると浄化され周辺の河川の水質をきれいにする効果があります。このRain Gardenプロジェクトをきっかけに、地域の水源をきれいにしようという周辺住民の方々の意識改革にもつながりました。2012 年度は、地域の皆さまの参加も受け入れ、さらに生物多様性に配慮したガーデンをつくる予定です。
国内では、森林を計194ha所有しており、木々の成長に合わせ間伐を行い、森林を育成・管理しています。当社事業所にある調整池は地域の農業用水の水源として利用されています。また、スバルグループ地域交流会では、太田市金山に「スバルつつじの小路遊歩道」を整備し、地元の方のご協力をいただきながら下草刈を行い、つつじを育てています。



過去5年間の環境法規制値超過、環境事故、苦情の合計件数の推移は減少傾向にあります。対応は下記表に示した通り、是正処置を図っています。
■ 環境法規制値超過、環境事故、苦情発生件数推移

