「技能五輪全国大会」に挑む社員たち

「技能五輪全国大会」に挑む社員たち
技能五輪チーム【選手編】

記事内の日付や部署名は、取材当時の情報に基づいた記述としています

仕事は違っても、「笑顔をつくる」という想いでつながる「SUBARUびと」。 様々な部署で働く「SUBARUびと」を、仕事内容や職場の雰囲気を交えてご紹介します。今回は、技能五輪全国大会に挑む2人の選手にフォーカスします。

若手技能者の日本一を決める
「技能五輪全国大会」

技能五輪全国大会は、青年技能者(原則23歳以下)の技能レベルの日本一を競う大会です。その目的は、次世代を担う青年技能者に努力目標を与えることに加え、大会開催地域の若手に優れた技能に触れる機会を提供するなど、技能尊重の機運を醸成することです。

「技能五輪全国大会」に挑む社員たち

SUBARUは自動車製造に関わる職種に出場

SUBARUでは、「職場のリーダーを育成すること」「技術力を社内外にアピールすること」を目的に、1998年の第36回 群馬大会から毎年参加しています。大会には様々な“職種”(種目)があるなかで、2023年の第61回 愛知大会において、SUBARUは自動車板金職種で銀賞と銅賞、プラスチック金型職種で敢闘賞を受賞しました*1

それぞれ選手を卒業したあとは、職種で培った経験を生かして各職場で活躍しています。

*1:トピックス…SUBARU 「第61回技能五輪全国大会」の2種目で各賞を受賞
https://www.subaru.co.jp/topic/2023_11_30_162259/

第61回技能五輪全国大会メダル

自動車板金職種で銀賞!
石原さんが語る競技への想い

石原 陽彩

石原 陽彩(いしはら ひいろ)さん

2022年入社。高校時代にSUBARUの技能五輪チームが行ったデモンストレーションを見て、技能五輪に興味を持つ。趣味は筋トレ。休日は近所の土手を散歩してリフレッシュ。

自動車板金職種は、与えられた図面を基に、7時間という制限時間内に一枚の鋼板をさまざまな種類のハンマーと金切ハサミを使って、加工と測定を繰り返して成型し、溶接をして課題の形をつくり上げる競技です。競うのは完成物の寸法や形状の精度、表面仕上げの美しさ。どうしたら図面通りの形状を実現できるかを考え、ハンマーを振り続けて自分の手で作り上げる過程が面白く、見ている人にもその熱が伝わるのがこの競技の魅力だと感じています。

自動車板金は体育会系の職種。トレーニングも欠かせない。

自動車板金は体育会系の職種。トレーニングも欠かせない。

入社して最初の3カ月は何時間もハンマーを振り続けるのが辛かった記憶があります。それを乗り越えて課題に取り組み始めると、あれをやらなきゃ、これもやらなきゃと大会までの日々はあっという間でした。2年目で技能五輪全国大会に初出場。自分がやってきた練習の成果をちゃんと発揮できるか不安でしたが、SUBARUの代表として出られることはとても嬉しく、結果として銀賞を受賞して、技術力をアピールできたのは自信になりました。もちろん「銀」に対する悔しい気持ちもなかったわけではありません。だからこそ、最後の挑戦となる2024年は金賞を獲るべく、一日一日を無駄にしないよう過ごしています。

選手を卒業したあとは、試作車のボディづくりに取り組みたいと考えています。試作段階での平面デザインを立体にしていく工程は、考えただけでもワクワクします。学んだ技術を存分に活かし、お客様の笑顔をつくる魅力的な商品づくりに貢献したいですね。

石原さん

「学生の皆さんの中で少しでも技能五輪に興味を持つ方がいましたら、ぜひ挑戦してみてほしいと思います。技術を磨いていくのは簡単なことではありませんが、精神的に成長できますし、自分で考える力もついてきます。」

プラスチック金型職種で敢闘賞!
古田さんが語る競技への想い

古田 慶志

古田 慶志(ふるた けいし)さん

2022年入社。高校時代、SUBARUが主催する技能五輪の体験会に参加したことから興味を持ち、SUBARU車への憧れもあって入社を決意。休日はドライブしながら温泉へ行きリラックス。

競技としてのプラスチック金型職種は、3つの工程に分かれています。① 課題となるプラスチック製品の図面を基にCAD*2を使って金型を設計、② 工作機械で金型を製造して表面を手作業で磨き、③ 金型を用いてプラスチック製品を成形して、出来上がった製品と金型の寸法精度や外観を競う競技です。私はモノづくりが好きなので、一連の工程を自分で考えて、アイデアをカタチにしていくのがとても面白く、完成したプラスチック製品を見ればどれだけ自分が頑張ったのかがわかるのもこの競技の醍醐味です。

*2:設計図を作成するシステム(CAD:Computer Aided Design)

CADで金型を設計し、工作機械で金型を削りだす

CADで金型を設計し、工作機械で金型を削りだす

技能五輪全国大会に初挑戦したのは2023年です。SUBARUの技術力を全力でアピールしよう、SUBARU代表として全力で愉しもうという気持ちで挑み、結果は敢闘賞でした。実は本番でミスをしてしまい、入賞は厳しいかもしれないと思った中での受賞だったので、嬉しかったですね。一方で、もしミスがなければ…という思いもあるので、次の大会では金メダルをSUBARUに持ち帰りたいです。

選手を卒業後は、プレス金型をつくる部署で、成形した金型の表面をきれいに磨き上げる工程を担当する予定です。プラスチック金型にも同じ工程があり、金型の表面はそのままプラスチック製品に転写されるので、品質に一番影響する部分だと理解しています。表面を見る目と磨きの技術を身に付け、高品質なプレス金型を生み出し、お客様を笑顔にできるクルマづくりをしていきたいですね。

石原さん

「技能五輪はSUBARUという会社の看板を背負って、他の企業と戦うという特別な体験ができる場です。とても貴重な機会だと思うので、少しでも興味が湧いたらぜひチャレンジしてみてほしいです。」

勝負の世界で心と身体を鍛え、お客様の笑顔につながるモノづくりを志す「SUBARUびと」。ぜひ、次回のコラムもご期待ください。

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