「アイサイトの、その先」まだ解がないADASの未来形を先駆けて切り拓いていく毎日。「アイサイトの、その先」まだ解がないADASの未来形を先駆けて切り拓いていく毎日。
SUBARU Lab
自動運転開発チーム
リーダー
田村 悠一郎
2006年入社
TAMURA
YUICHIROH

Work & Interview

仕事情報・社員インタビュー

日本の高速道は、ほぼすべて走り込んだ。

私は入社後、技術研究所に所属。アイサイトが世に出た2008年から2020年にかけて、高速道でのレーンキープやレーンチェンジといった操舵制御のADAS開発※に携わり、画像認識の担当およびリーダーを務めました。
※ADAS(Advanced Driver-Assistance Systems)とはドライバーの運転を支援する先進運転支援システム
お客様により良いクルマを提供するために、コア技術は内製で開発していくのが、私たちの一貫したこだわりです。実際、当時SUBARU初の取り組みだったレーンキープを例に挙げると、私はステレオカメラのキャリブレーションから始まり、昼夜の時間帯や天候によって発生する認識のバラつきや、様々な種類の白線を認識する対応など、ひとつひとつの問題点をつぶしながら、ゼロから性能や品質を創っていきました。例えば、振動による画像のズレを検知するアルゴリズムを考え、実験車に搭載して試験走行。データを取っては修正して走行してまた修正を繰り返し、日本の高速道はほとんど制覇してお客様の使われる道路を少しでも多く対応していこう、といった開発スタイルです。
大変な苦労の連続でしたが、「一人ひとりに任される裁量範囲が広く、考えて作って載せて走って試して…ものづくりの一連の流れを自分が主体になってドライブできるうえ、自分たちの力で可能性を無限に広げていける」SUBARUの先行開発の醍醐味を体感できて、とてもいい経験になりました。

どうしたら、見えないものまで認識できるようになるか。

2020年発売のアイサイトXにより、高速道でのツーリングアシストはひと通りカバーできたことから、私たちは新次元のR&Dを図るべく、SUBARU Labを立ち上げました。AIをはじめ、トレンドの知見を有する多才なエンジニアを、ここ渋谷の地に結集。日々進化する技術を取り入れながら、ますます高度な機能開発を志向しており、私は次世代自動運転開発チームのリーダーとして先頭に立っています。
端的に説明すると、第一は「見えるもの」を捉える画像認識のブラッシュアップ。白線がなかったり、路肩や縁石との境界がはっきりしなかったり、雨が降ると視界が悪くなったりする一般道の様々な状況に対し、画像認識にAIを導入して、常に最適な走行経路を指し示せるように。同時に、歩行者や自転車、他の車両等の予測できない動きを瞬時に捉えて識別する精度も、AIを駆使して人間の目を超えるレベルまで高めたいと考えています。
そしてさらなるステップが、「見えないものまで認識してドライバーを支援するイノベーション」です。具体的には、峠の先のブラインドコーナーであるとか、前方のトラックの下に隠れている信号の停止線とか、目に見えないものを高精度3次元地図データと認識技術を併用して見える化し、「ぶつからないクルマ」をいっそう進化させようと期しています。
言い換えれば、AIや高精度3次元地図データといった先端技術を取り入れ、アイサイトのパフォーマンスを飛躍的に向上させることで、「2030年死亡交通事故ゼロ※」という目標達成に貢献するアプローチ。これが私たちのいちばんのテーマなのです。
※SUBARU車乗車中の死亡交通事故およびSUBARU車との衝突による歩行者・自転車等の死亡交通事故ゼロ

未来に対して、どこまでもSUBARUらしい独創を。

走行環境が整っている高速道と比べて、一般道では複雑な要素が絡み合っているため、ステレオカメラからの視覚データをはじめ、高精度3次元地図データ、機械学習データなど、はるかに大量の情報がシステムに集ってきます。これらのデータを絶えず変わり続ける道路や天気や周辺環境、また一人ひとり異なるドライバーの特性や要望に応じ、いかに的確に処理してクルマを制御し、どのような状況下でも、安心・安全・快適な運転を支援するか。
と、口にするのは簡単ですが、自動ブレーキなど一部機能を除く一般道でのADAS機能実現には、いくつもの困難な壁が立ちはだかっていて、まだ解がありません。いや、だからこそ、私たちはフロントランナーとして、「アイサイトの、その先」を先駆けて世に出す使命を担っていると、そう申し上げるほうがいいでしょう。
何よりSUBARU Labには、クルマの未来に対する先行開発に特化して、SUBARUらしい独創の道を切り拓く環境が完備しています。企画から試作・実験・評価、商品化まで、エンジニアが自分たちで決めて手がけて成果を挙げ、SUBARU車に搭載して世界のお客様に喜んでいただけるからです。
共感してキャリア入社するメンバーも増えています。ぜひ皆さんも、ここ渋谷のSUBARU Labを拠点に、ADASの未来形を探求してみませんか。

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