TOP > SUBARU PEOPLE/キャリアプラン_西沢誠

キャリアプラン

SUBARUの主戦場・北米への駐在を機に、顧客サービスの観点からカーメーカーの明日を拓くエンジニアのキャリアが見えてきた。

過去 - 自己成長につながる道を探して。

前職が全体の5%とすれば、SUBARUでは95%、業務を任される。

私は2009年に自動車整備の専門学校を出てカーメーカーに入社。8年ほど、エンジンのOBD(自己診断機能)と始動制御の実験に従事しました。実験室で実車やエンジンを動かしながら、排気ガスや燃料噴射等のデータ収集に打ち込んで、エンジンやOBDの知見と実験のスキルを習得。もっと幅広く主体的に活動して「自己成長につながるキャリアを追求したい」と意欲が湧きました。でも、業務の進め方が縦割りで、学歴の壁もあって、転職を考えるようになったのです。たまたまSUBARUの技術者と話す機会があり、「高卒から院卒まで分け隔てなく活躍している」と聞きましたし、面接でも「規模が大きくないぶん、任される範囲が広く、自動車開発の全体像をつかめる」とのことで、「ここなら」と決断しました。
2016年5月に入社して最初の3年間は、技術本部のエンジン制御開発部で排気センサのOBDに携わりました。SUBARUでは診断部品ごとの担当者が、実車実験の計画・実行・評価から公式書類の作成、お客様のお問い合わせへの対応まで手がけます。しかも排気センサは未経験だったのに、半年ほどレガシィ向けの開発を経験した後、北米市場向けアセントの新規排気センサの担当を命じられたのです。数々の課題を前に、ECUの開発部門やサプライヤなどを巻き込みながら、ソフトの新規開発と異常発生器(劣化シミュレータ)の改良に全力を尽くして何とかやり遂げました。前職が全体の5%とすれば、95%任される感じで、すべて自分でドライブしていける、達成感も大きいと、確かな働きがいを実感できました。
3年目の1年間は、排気センサと並行して、OBD業務改善のワーキンググループに参加。新規設備による自働化を軸に、業務効率の向上と働き方改革を推進するプロジェクトの一翼を担いました。すでに導入されて成果を挙げていますし、キャリアの幅を拡げるうえでも、いい経験になりました。

現在 - 北米に駐在。ますます視野が拡がる。

アメリカ人向けの高難度トレーニングを担当して、SUBARU車の技術を俯瞰。

2019年のGW前、アメリカ駐在のメンバーの募集があり、ぜひ行きたいと希望して決定。海外サービス部で研修を受けた後、9月にNorth American Subaru, Inc.(NASI)に赴任しました。ニュージャージー州カムデンのNASIは、ディストリビュータのSubaru of America, Inc.(SOA)と同じ建屋に本拠を構え、主にサービスや品質保証などアフターサービスの多岐にわたる分野で、SOAをサポートする役割を担っています。私は三鷹の技術本部を代表する立場でサービス部門に所属。少数精鋭体制で、現在まで約2年半、サービス品質の向上に取り組んできました。
メインテーマは、ディーラーへの技術支援を受け持つSOAのDSQM(District Service Quality Manager)に対する、年1~2回の「高難度トレーニング」。具体的には、水平対向エンジンやアイサイトといったSUBARU車の特長について、技術の核心にまで踏み込んで理解を深めてもらうことで、北米市場でのサービスレベル、ひいては顧客満足の向上を図るのが目的です。SUBARU車の全体像を俯瞰的にキャッチアップでき、大きく視野が拡がりました。
苦労したのは英語です。DSQMは高いスキルと豊富な経験を持つ人ばかりで、求められる内容もハイレベル。もちろんローカルスタッフのサポートは受けられますが、何とか高難度の技術を自分の言葉として伝えたいと格闘中です。
生活面では、住居費や教育費においても福利厚生がしっかりしており、安心して家族で生活が送れます。フリートカーが支給されるので、私は年に1万マイルほど乗り回して、長期休みは家族と中部東部の各地を回ったり、週末はキャンプをしたり。異国でのコロナ禍にストレスを感じた時もありますが、家族ともどもアメリカンライフを満喫できているのは、得難い体験だと感謝しています。

そして未来へ - 新プロジェクトを立ち上げて、その先へ。

顧客目線・サービス目線に徹してSUBARUを革新する技術者を目指す。

NASIに駐在して技術の幅が拡がり、英語力が鍛えられましたが、キャリアの観点では、「北米のSUBARIST(Subie)のリアルを目の当たりにできた」のがいちばんでした。SOAでは「Love Campaign」と銘打って、SUBARU車と共に暮らすライフスタイルを全米でPR。アウトドアライフ(ファンイベントやモータースポーツの意味合い)のイベントを開いたり、ボランティア活動を行ったりして好評を博しています。その現場に生で接して、私はカルチャーショックを受けました。クルマの屋根の上にテントを張ったり、いろいろなデバイスを付けたり、なかには制御ソフトを書き換えるマニアまでいて、皆さん思い思いにSUBARIST(Subie)Lifeをエンジョイされているからです。
この、北米市場の最前線に出なければ得られない体験を通じて、「お客様視点からテレマティクスの新しいサービスを生み出せるのでは」というアイデアが湧きました。そこで手始めに、SOAのアメリカ人メンバーに意見を聞いたり、日本のカスタマサービス部門や技術本部、IT戦略本部の仲間に声をかけたり、私個人の自由な取り組みからアプローチ。地道に賛同者を増やしつつ、上司にも働きかけて、つい最近、私が発起人になって新サービスを立ち上げるプロジェクトがスタートしました。安心・安全とテレマティクスというキーワードで新しいサービスを創造しています。
将来については、このプロジェクトを軌道に乗せるのが直近の目標です。その先は、いずれ日本に戻る日が来るので、できれば、現場発想で新サービスを仕掛ける部署でキャリアを伸ばしたい。技術本部など他の部署に戻った場合も、顧客目線・サービス目線に徹してSUBARUを変えていく力になろうと考えています。

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